正確には、少し早いのだけれど、四十九日の法要をしていただいた。
都合が合わないから・・・みんなが忙しい現代社会では、そのあたりは柔軟に。
墓石にも、父の名前が刻まれた。すでにそこには、父の両親と、母が待っている。すでに刻まれた文字をよく見ると、父の両親も一人亡くなってから、1年ほどの間にもう一人が亡くなっているようだ。どちらかだけが長生き、という家系ではないのかもしれない。
正直、お骨に人格があるとか、そこに魂があるのかと問われたら、わからない。
でも、多分、会ったことのない父の両親に、母(のお骨)は墓の中で、一足先に対面し、ちょっと居心地が悪いのかもしれない。
だから、「はよ、きて~」と父を、母は呼んだのかもしれない。
と、そんな勝手な想像をしながら、見えない存在のつながりを感じる。
法要後、お寺から、お墓に出向く。
「もうすぐ、お父さん一緒に入るんで、待っててね」
「もうすぐ会えるよ~。」
とても不思議だけれど、とてもほっとした気持ち。もうすぐで大仕事をひとつ
終えられる。父が倒れてからの2年を思い起こしながら、妹と一緒に
よく駆け抜けた。ゴールとはこういうことか。と少し気が抜けつつも、
安堵しながら、墓を後にする。
「もうすぐ、会えるよ~」
いや、お骨はなくとも、すでに会って、いつものとおり口喧嘩を始めている
のかもしれない。
「遅いなあ~。」っと。