期待する、しない。

企業では、経営者や上司の皆さんは、社員、部下に対して、
「期待しているよ!」と、鼓舞する。
がんばってほしいから、一緒にがんばりたいから。
一緒に目標に向かいたいから。
そして、社員、部下もその期待に応えようとがんばる。
という流れは、とても健全だ。
期待されるということは、モチベーションにつながる。
よし、がんばろう!と思う。
期待されるということは、自分の存在を認めてもらっているということ
にもつながる。

一方、日常をふりかえる。
人は、人に対して、つい期待をしてしまう。そんなことはないだろうか?
自分が思っているようにしてほしいと、相手にもそうしてほしい、
そうしてくれるもんだと、ついつい思ってしまう。
そして、そうならないと期待外れということで、
悲しい気持ちになったり、
ときには、裏切られた気持ちになることもある。
少なくとも、私の場合、恥ずかしいがこういう経験は結構ある。
身近な人であればあるほど・・・かもしれない。

ではあるが、自分が相手のことをいくら期待しても、
相手が同じように自分のことを想う、行動するとは限らない。
一生懸命相手を想って行動しても、相手にはそのように響かないことも多い。

今、思えば自分の親たちが、私にとても期待していたのに、自分はそれに応えなかった・・とのことと同じだ。
期待した分だけ、がっかりされた。辛い思いをさせた時期があったと思う。
期待してきた親には、ある意味申し訳なかったと今になれば、
思うところもあるが、期待どおりにはしなかった。

人にはあまり期待をしないこと。
期待をしなければ、あてにしなければ、
その反応や結果が、その分うれしく思えることもある。
意外な展開に気づきもある。
過度に期待すると、ろくはことはない。
相手には、期待せず。でも思いがけない反応であれば、素直に喜ぶ。
これぐらいで、いいかな。
人と自分は違うのだから。

期待をする。
期待をしない。

この使い分け、とても難しい。
期待・・ときに相手にプレッシャー。
ときに自分のエゴになる。

相手の立場や考えも尊重しながら、そして
思いやって、協力しあえたらいい。

期待とは、
まず相手を信じることから・・。
どんなときも、相手がどう思うか。が
全てだ。
私自身も、まだまだ・・・だ。



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