表情豊かに、想い伝えよう。

コロナ禍でのコミュニケーションは難しい。
商談、会議、接客・・・。なかなか表情が見えないと言われる。
確かに、口元の表情はその人の内面を見るのに、大変わかりやすいため、
そこが塞がれていると、内心怒っているのか、笑っていいのかは
判断しづらい。
一方、伝える立場になると、マスクをしていても「見える部分」をいかに
意識するか。具体的には眉、眉間、目の力、働きが、コミュニケーションに
影響する。
普段から、愛アイコミュニケーションと銘打って、目元での豊かな表情について
お伝えする機会が多い。かなり意識しないと変化が出ない。
顔が半分しか見せ合うことができない中の、発信力は大きな課題だ。

もう少し広い視野で考えてみる。
表情の表現と言った場合、演奏家の例は勉強になる。
ピアニストの多くは、横顔しか見えない。撮影録画されていれば、カメラ位置によっては、もちろん正面の様子も見えるが、だいたいは横から。
一方、歌手やバイオリンなどの場合は、正面から見える。表情もより伝わる。
音が素晴らしく、また技術が良い。でも、表情が・・・となると、感動が変わる。
演奏家のキモチが歌わるかどうかは、感動につながる。
表情で伝わることは多い。

私の場合、全身を使った、豊かな表現をするバイオリニストの演奏が好きだ。
歌の場合は、口から声を出さねばならないので、表情にも限界があるし、
あまりくしゃくしゃになっていて口を開いても、あまり美しくない。
その点、バイオリニストの表情はとても興味深い。
ピアノの場合は、表現に制限があるかもしれない。
私の場合は、
弾き歌いの場合はとくに、ピアノの前に座らず、立って演奏する。
だから、自由に動き、表情も表現できる。それは個性であり、自分らしく演奏するには大切なポイントと思っている。

技術も大切であるが、表情が決め手になる。
表情豊かであるということは、自由のしるし。

と、庄司沙矢香さんやチョ キョンファさんの演奏録画を見て、
魂入ってるな!と感動、学びを得る。

表情豊かであるということは、心がそこにある、魂が入っているということ。
これは演奏だけでなく、日常のコミュニケーションでも重要だ。



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