体力も意識も低下・・・。そんな父に、施設の方が特別に、束の間の面会を許可してくださる。
特別に・・という気持ちが本当にありがたい。
2週間ほど前も、症状を確認するため、特別に・・していただいた。
ありがたいことだ。
1年前とは別人のような、父に会う。
ベッドに横たわり、静かにしている。
前回は私に気づいたけれども、今回はちょっと様子が違う。
前回は目を見て、手を握っていたが、今回は目が合わない。
それでも、
そっと触れた父の手は、あたたかい。
人の命は、結局は、この「ぬくもり」がすべてなのだと改めて感じる。
半年前、ぬくもりが消えた母に対面したあの日を思い出し、
父のぬくもり・・について、これは、決して「当たり前」のことではなく、
「ありがたい」ことなんだと思えてきた。
父にどこまで通じるか、どこまで伝わるか?
だんだん、その糸は細くなっているような気がするが、
それでも、1日1時間、少しでも長く・・・と思う。
ふと、延命をしようと選択する人たちのキモチも、わかるような気がしてくる。
ぬくもりと、コミュニケーション。
ここ、絶対に忘れてはいけない。
母が旅立って、半年。
母の在りし日のぬくもりと、父のことを重ね、
改めて、命の尊さについて、考える。