わが才能を再発掘する秋。

誰にも、人とは違う特徴がある。
そして、能力もある。そして、才能もある。
あるはず。気づいていなかったり、磨いていなかったり、
そんな場合もあるかもしれないが、
人は何等かの才能をもっているはず・・と思う。
たまに供の頃のことを思い出してみる。
子どもの頃、こんなことが得意だったとか、
人に褒められたとか、驚かれたとか・・。
成長するにつれ、社会の枠に自分をあてはめていく間に
その才能が隠れてしまうこともある。
もしかしたら、そのことも忘れているかもしれない。

自分の才能に再び出会うには、ちょっとしたきっかけがあれば十分だ。
私の場合・・(ちょっと長くなるが)
毎朝、仕事をしながら、「名曲アルバム」という番組を流し聴く。
有名なクラシック曲とともに、その曲や作曲家にゆかりの地域の映像が流れる、まさに5分間の世界旅行だ。

その番組で、つい最近、コロナの直前2019年12月に尋ねた、ドイツのワイマールにある、リストの家と周辺の様子が映った。
流れた曲は、「愛の夢」という有名なピアノ曲。

私は思わず、手が止まり、その映像を凝視した。
自分が訪ねたあの町、あの家、そしてあの曲・・・。
リストの悲しい恋愛物語が曲に重なり、自分が実際に目にしたリストの
家のピアノや、ベッドが浮かんで、彼の人生が浮かび、胸がいっぱいになった。

「よし、あれを弾こう、弾きたい!」
そして、すぐ楽譜を買った。

やっとピアノの前に座れる時間ができ、楽譜を広げる。
先日テレビで流れていたあのメロディーを楽譜を見ながら
辿っていく・・。
(長い前置きになった・・)

そのとき、子どもの頃の才能について、思い出した。
音楽を学ぶとき、いろんな能力が求められるが、
私は、初見や、即興が得意であった・・・ことを。
そう、何十年ぶりかに思い出した。

もちろんリストのような難しい曲はもちろん完ぺきには
弾けないが、それでも楽譜を見たら、何とか耳で聴いた感じを思い出しながら、何とか弾ける。
もっとカンタンな曲であれば、聴いたことがない初めての曲でも
なんとか弾ける。
また、瞬時に曲が浮かぶ。アレンジができる。
これが即興だ。3歳の頃から、適当に曲をその場で作って弾いて遊んだいた。
「今、つくったよ」と言っていた。

レベルはともかくとして、初見と即興。
これは子供の頃の自分の才能であった・・ということを
すっかり忘れており、今回思い出した。

これは、今からでも磨き直せるだろうか?
初見も即興も、実は音楽以外のところでも
生かせる力だ。
初対面の人ともすぐコミュニケーションできる、これは初見?
アイデアがすぐ湧いてくる・・というのは、もしかしたら
企画の即興なのかもしれない。

このように、
自分の才能・・について考え始めたら、
まだまだ無限の可能性がある!と
思えてくる。

誰にでも、その人にしかできない、その人だからできる
才能があるはず。
いくつになっても遅くない。
自分の才能を発掘することは、わくわくする。
新たな自分探しをしたい、秋である。

初見と即興。これは得意でも、練習しなければ上手くはならない。
そこが私の課題。
無限の可能性に向かって、今日も出発!

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