小さな宝石に出会う喜び。

昨日書いたジャーナリスト横村出さんの講義の言葉でもうひとつ、大切にしたい言葉がある。
「どこの新聞とかではなく、どんな新聞であっても、そのなかに、キラッと光る宝石のような記事があると思います。それをぜひ探していただきたい・・・」

日々、私たちは、自分の考えと近い主張、論調の新聞を読むことが習慣となっている。そういう方が多いかと思う。
何新聞を読んでいると聞けば、ああこの人は・・・とその人の考え方を知ることもできる。

一方、あるメディア関係者は、自分の考えと共通する新聞と、反対のものを詠む。という人もいて、なるほど、そういう目はプロとして確かに必要だとも思っている。
また、どの新聞も目を通すという方もおられるが、それも大変良いことだと思っている。
まずは、現実をさまざまな視点から見ること、これを相対化し、自分の考え方をもつということが、重要。これしか読まない!となるのは、自分の世界も狭くなる。違う考え方を批判するにも、その相手を知らなければ、何も言えない。

そんななかで、
冒頭のことばにあるように、どこの新聞ではなく、どんな記事かが、が大事
という点に着目したい。

結局は、組織が記事を書くのではなく、記者個人が書く。もちろん社内チェックもあるため、個人の原稿そのままが公開されるとは限らないが・・・。
それでも、チェックも人がしている。
組織ではなく、人がする仕事。
だから、時々、きらり光る記事に出会えることがある。
一次情報であればあるほど、それをみつけることができる。

小さな宝石。
これは、メディア業界に限らず、どんな業界でもあてはまる。
組織はこうだけれど、あの人の仕事がいい。
あの人がいるから、商品が好きになる、店が好きになる、会社が好きになる。
そういうことは多い。結局、決め手になるのは、組織に属す属さないにかかわらず、個の仕事。
もちろん一人の場合もあれば、チームの場合もあるが、それでも人の仕事だ。

働く一人ひとりも、
企業も、この小さな宝石をなくさないように意識してほしい。
効率や生産性のみを優先し、個性をなくさないように・・・。

この宝石探しは、これからの希望につながっていくものだと思う。

そして、私自身も、誰かがみつけてくれる、「小さな宝石」になれるように
自分から光を放つことができるように、日々自分磨きを心がけたい。

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