9月11日NYの同時多発テロから、20年。
この機会に「テロとの戦い」と国際報道について、学べる機会があった。
最終回がまさに、9月11日当日であったが受講できず、1週間遅れで聴講した。
オンライン講座は、遅れても受講できる点が大変ありがたい。
長年、戦地に赴き取材を重ねてきたジャーナリスト横村出さんが今回の講師。これまで見聞きしてきた世界での体験の一部を公開されながら、講義は進んだ。普段日本のメディアがあまり触れることのない、アフガン、イラク、チェチェンでの惨状にふれ、NYのあの惨劇からの20年、世界で起きてきたこと、大国がしてきたこと、そしてこれからのこと・・・について、熱く語っていただいた。
世界情勢が気になる人、テロとの戦いについての問題意識を持っている人、国際報道に関心がある人などが受講されている講座であるが、オンライン開催になる前は、大学の会場に大勢の受講生が来られていたことを、懐かしく思い出す。
中には記者など、現役のメディア関係者なども来られていて、うれしく感じたものだった。
そう、このテーマへの関心は高い。意欲ある人たちが年代、職業、地域を越えて集まってきた。今はオンラインになり、さらに多くの方が受講されたことだろう。
講義の最後に受講生から、質問があった。
「人間は何度も同じ過ちを繰り返しているが、戦争や、テロをなくすにはどうしたらいいと思うか?」
との問いに、講師の横村出さんは、
「戦争も、テロもなくなることはないと思います。
戦争は必ず誰かの利益になるものである限り、なくなることはない。
残念ではあるが、なくすことはできない。
絶望してしまいますね。でも、その絶望から希望をもっていうならば
なくすことはできないけれども、防ぐことはできるはず。
そう信じています」
強く語られたその言葉に、こちらも胸がいっぱいになった。
人間にさまざまな欲望がある限り、なくすことはできない。
それが悲しいかな、人間社会。
そして、戦争は繰り返されている。
悲しいかな、それが人間社会。
でも、防ぐことはできる。防ぐ努力をすることはできる。
そのために、
現実を事実をしっかり見据え、俯瞰して社会を見据えながら、自分事として
世界をみつめながら、自分の意志をもって行動すること。
このことは、戦争を防ぐため・・だけでなく、これからの社会に
生きていく上で、大変重要なことではないかと思える。
あのテロから20年。何も終わっておらず、世界の緊張はますます
混迷の時代に突入する。
最後に講師が結んだ言葉も印象的だった。
「みなさん、これからも学び続けてください!」
いくつになっても、学び続けることを忘れずに。
世界を正しくみつめ、向き合い、その中で流されることなく
しっかり生きていきたいと思う。
絶望を感じることが多い今日ではあるが、
そこから希望をもつためにも、
生きる限り、学び続けよう。