「ありがとう」の伝え方。

90歳を越える方から、きれいなハガキをいただく。
柿の絵が描いてある。「恥カキながら、ありがとう」
なんとも、ほほえましく、あたたかい。
なんども、このハガキをさすってみる。

絵手紙を書く人は、母のまわりに何名かおられた。
母が亡くなってから、時々、こちらに届くようになった。

このおばあさま、母の仲良しさんだ。
母が亡くなったあと、いろんなことが続いて、
元気がなくなりそうなときに、
「あかんよ、元気にいてくれんと。おばちゃんは元気にいてもらわんと」
と会いに行って励まし続けた。時には花を届けた・・・。
このハガキは、そのお礼のようだ。
元気でおられることを知り、うれしくなって電話をした。
まだ、自分が経営してきたお店の電話番をされている。
元気な声が受話器からこぼれてきて、安心した。

母が亡くなって、いろんな方にお礼を言うと、皆さんからも
「ありがとう」の声を多くいただく。
いろんなことで、ありがとう。
ちょっとしたことでも、ありがとう。
とにかく、「ありがとう」の威力はすごくて、
その伝え方、伝わり方で元気も倍増する。
今回の、このハガキもその一例だ。

どんな装飾的な、巧みな言葉よりも、ただひとこと
「ありがとう」
があればいい。

元気になったおばあさま(私にとっては大先輩)のハガキがうれしくて、
ここにちょっとご紹介。
周囲に感謝の気持ちを忘れることなく、日々変化する
これからの秋を一緒に楽しみたい。

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