手のひらの世界を越えて。

つい最近のフランスのニュースで、子供たちにはスマホを長時間与えることは、健康上良くないということを、データを示しながら、説いていた。
大人も寝る2時間前には、電源を切るのがいいという。

スマホの世界進出、普及はこの15年間とくに目覚ましい。
多くの国々で、コミュニケーション、生活の道具として不可欠なものになっている。「手のひらのなかで、なんでもできる!」と発売当初、新しい遊び道具を発見した少年のように、目を輝かせていたビジネスマンの言葉を思い出す。

スマホの機能が増えるにつれ、自分の分身のようになる。
どこにいくにも一緒という人もいるかもしれない。
全ての機能をこの1台に集約させている人もいるだろう。

命より大切なスマホ・・・そんな状態になっている、今日。
とくに、日本人にはとくにこういった内向きのツールは性に合っているようで、
いつでも、どこでもそれを眺めている。電車内でのその光景を見た外国人が
異様に感じると言っていたことも、確かにそうだ。
Y〇〇ニュースなどにも 書き込みが非常に多いのも、皆さんずっと
スマホとともにいるからであろう。
情報源として、社会参加のツールとして、健康管理のツールとして
お財布として・・・・。

こんなに大切なスマホ。もし失くしたら大変なことになる。
最近は、財布だけでなくスマホも確認。いつも目の届くところに
ないと心配・・・という人も多いだろう。
私も同じだ。これがないと、いつでもどこでも仕事というわけに
いかなくなる。

・・・と、こんな生活をいつまで続けるのだろうか?
スマホが要らなくなる生活を目指すことが、最近必要だと思う。
できれば、もたない日を決めるなど。
現実的には難しいが、心がけることが大切だ。

小さい世界に目を向け続けると、どうも思考がこじんまりなりそうな
気がする。
そろそろ、小さな手のひらから抜け出そう。

そろそろ、そんなことをしなくてはと思う。
つまらない情報のゴミに惑わされたりしないで、もっと違う次元から情報を
得るようにしたい。

いのちより大切なスマホにならないように。

スマホから目を離すと、大きな世界が待っている。
せめて、移動中は車窓を楽しむことから、はじめよう。


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