「これこそが、私の人生最後の仕事ですから。」その人は腹をくくったように、そして生涯の夢をここで果たすんだという情熱いっぱいに、私に語る。その心意気が素晴らしい。話をきいて、その夢は私の夢にも通じるところがあり、賛同、即、参画、協力を申し出た。
そうすると、その方はとてもうれしそうに、一気に行動を開始した。いつかやりたい・・と思っていても誰かが背中を押さないとなかなか動き出せないことがある。誰かにいいと言ってもらったり、一緒にやりましょうと言ってもらったり、刺激を与えてくれると、人はパワー倍増、すぐに走り出すのだ。
私の最後の仕事は何か。いつもそういう気持ちで生きていたいから、あるいはまだこの年齢だから、そんなに意識をしていないのかもしれない。これが70歳近くなると、とくに自営業でずっと生きてきた人は、ここらで力を振り絞るのだろう。
誰かの最後の仕事につきあうことで、こちらもプレッシャーを感じ、責任を感じつつも、手ごたえを感じながら、完成に向かって一歩一歩進んでいける。
そういえば、最近出会う人出会う人に、そんなラスト・ドリームについて語っていただく機会が増えている。夢の伴走者か、伴奏者か。いずれもよき仕事。もしかしたら、その伴奏、伴走こそが私の最後の仕事なのかも?それが天職なら、なおいいことだ。
「これが私の最後の仕事ですから」
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