母の持ち物整理は続く。
まだまだ終わらない。いつまでかかるかと思うと、しんどいため、
この件だけは、終わりを考えず、気が向いたとき、気が向くだけ
進めるようにする。
先日、少し気になって、これまで注視したことのなかった
本棚を見ていた。すると本と本の間に、絵ハガキの束が出てきた。
何十枚もの絵ハガキ。
よく見ると、私が海外から親に出したものだった。
おもには30代、40代のもの・・・のようだ。
「こんなものまで、とってあったんだ~」
旅先での様子や、誕生日などのメッセージ、また会社員をやめる前後の
ことなど、書いてある内容もそれぞれであり、
また写真も、パリからソウル、香港、NY・・。
これら1枚1枚の絵ハガキを、どこで買ったのかなど、その1枚だけを見るだけでも、私自身の青春時代をたどるいい証拠品だ。
そして、何よりそこに書いてある文章。どうも一方的であり、
とにかく自分は元気で飛び回っている。ということだけは伝わるが
親はこれを受け取り、どんな気持ちでいたのか・・・。
メールを使わない時代から、その後も、両親には常に1枚の絵ハガキ。
こんなことをしていたんだ。
なんともいえぬ、いい人生の記念品が発掘できた気分。
1枚1枚を読み返しながら、自分がその頃、親に対してどんな感情をもっていたのかも透けてくる。
とんがっていた時代。強がっていたかもしれない時代。
遠くに行けばいくほど、ふるさとの親のことが気になっていた時代・・。
親への1枚を通し、自分のその当時の心中を思い出す。
永遠のポストカード。とても素敵だ。
電子メールよりも、感動的だ。
このエアメールから、今、自分の軌跡と世界を辿り直したい。
もちろん、親へのキモチとともに・・・。
これらは、新たな、私の宝物に加わった。