ある案件で、予算が厳しいのと、営業姿勢が気になっていたので、業者さんを変えようと決意し、いろいろ調べてみる。いろいろ調べれば他にもいい会社がありそうだ。いい仕事をするには、よく調べるということが大切だと今さらながらに、痛感する。
そこに提案を求めると、迅速かつ的確な回答が来て、さらに値段もかなり良い。努力のあとが見える。新規の場合はそうするかもしれないが、それでも努力がわかるというのが大切だ。
一方、すでに取引のある相手に努力を求める。「厳しいご時世なのでもっと安くできる方法を提案してほしい」と言ったら「どれぐらいにしてほしいという希望はありますか?」そこは言わない。状況を察して、提案してみてほしい。そこも営業力だと思っているから。
するとそこそこの値段しか提示されない。努力してないな~。とすぐにわかる。
では、やっぱり取引先を変えるとしようと決定し、「長らくお世話になってきましたが、値段も含め諸藩の事情で契約更新はしないことに・・・」と連絡を入れると、「へ?そうなんですか。そこまで思っておられるとは思わなかったので・・。後出しじゃんけんなんですけどね、実はですね・・・」といってもっと値段を下げる提案を今さらになってしようとしてきた。
ちょっと待ってほしい!と思った。私は後だしじゃんけんを公然とする営業方法には好感をもたない。
競合にされているか、相手がどこまでイライラしているか、営業だったらもっと敏感に日頃から察知しなければならない。
守る側、攻める側それぞれのやり方があろうが、どんなときでも、誠意をもって、相手のためを考えてそのために努力する会社、人が好きだ。「後出しじゃんけん」は認めない。最初から全力を見せるのが、営業だ。相手を見て、対応を決めているとすれば、それは顧客を馬鹿にしているということになる。苦い経験も、仕事に役立つ。
後出しじゃんけんは「ビジネスタブー」
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