今こそ、世界に目を向け、平和を想う。

オリンピックは平和の祭典。というならば、この機会にこそ、今、世界は平和かということに目を向けたい。

今、心にささっているのは、
まず、香港のこと。
あんなに自由で開放的で、知的で。アジアのなかのコスモポリタンであった香港。
九龍島から香港島へわたるスターフェリー、あるいは、マカオに向かうジェットフォイルに揺れながら、世界への扉を感じた、あの香港。
その町は、今は自由を奪われ、モノ言えぬ国になっている。
これは、平和と言えるだろうか。
香港以外にも、心配が尽きぬ国や町がある。
彼らから見たら、平和の祭典は、どのように映るのだろう。

そして、ドイツ。
先週、史上類ない大洪水となり、多くの被害が出ているようだ。
メルケル首相が現地に飛び、早急な支援を地元住民に約束していた様子を
報道で知る。
「コロナで店の売り上げを奪われ、今回の大雨で店が流されてしまった。
わが人生、もう何も残っていない」
とインタビューに応えていた、洋品店の主人の悲痛な声が心にささる。

これに限らない。
コロナに感染して、家族と別れ別れになり、会えないまま亡くなる人も
毎日いる。
それどころじゃなく、いかに生きるか。で困っている人がいる。
そちらに目をもっと向ける。

平和とは、平和とは、平らに和むこと。
公平かつ、みなが笑顔で生きられる状態。と解釈する。

自分たちの使命を果たさんばかりに無理をする。
それは平和にはつながらない。

いろんな国の、いろんな情勢に目を向けて、自らが今すべきことを
する。
もちろん選手の競技が、メダルがその国に勇気をもたらすこともある
かもしれない。
でも、それは今でなくても、明日でも来年でも二年後でもいいこと。

今、世界で泣いている人がいること
をついつい、想ってしまう。

みんなが笑顔で、元気に生きられる世界について思い描く。
今そのために、自分ができることを、小さなことでいいから、
ひとつひとつ・・・。
そんな夏にしようと思う。

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