ともに生きる、学ぶ「マーサの会」楽しくスタート!

障がい者アートの活動支援を続けていくなかで、また新たな出会いが生まれる。
障がい者という線引きも、なんだか違和感を持ち続けて、生きてきたせいか、
そんな区別も要らないのではとずっと思っている。

もちろん、一緒に社会で生きていく仲間として、お互い理解し、助け合うことは大切だ。でも、それは、障がいがあるから・・ではない。
どんな人間であっても、それぞれ特徴、個性があるわけで、それを理解せずして
組織であってはその力は生かせないし、本人も周囲も残念な結果になってしまう。
相互理解があることで、信頼が生まれ、その関係から仕事も、それ以外もうまく
いく、そしてお互い幸せな気持ちになれる。

そんな思いを根底に持ちながら、皆さんとのコミュニケーションの場を新たに提案、実施することになった。
障がい者雇用を進めている企業は増えているが、それぞれの社員のコミュニケーション力、とくに発信力という点ではまだまだ手付かずの世界かもしれない。
(一般の社員でも然り)
そんなことで、みんなで楽しくコミュニケーション力を身につけ、自信をもってもっともっと社会参加できるようになるといい、私もそこに入って、一緒に学びたい・・・。
そんなことから、企業で働く障がい者のみなさんとはじめた、「マーサの会」。
もともとは「マーサとしゃべろう会」。
楽しく話そうよ。いろいろ一緒にやってみよう。
そこからコミュニケーションの楽しさを知る、それを暮らしに、仕事に生かすのが狙い。
今回はもちろんコロナ対策もしっかり、ゆったり空間で。初めての開催ということで、観覧車の話(ハッピーコミュニケーション)をしながら、私のことを知っていただく。次に、自分のことを伝える「名札づくり」。相手に呼んでほしい名前を書いて、名札にする。そして発表。皆さん真剣に取り組み、しかも相手の話をよく聞かれる。笑いや、拍手も。会場はあたたかい雰囲気に包まれる。マスクをしているが、皆さんの目がキラキラして、身を乗り出しているのがよくわかる。
反応が良いと、こちらもつい力が入る。
次は、前夜に徳島から届いた旬の風物「すだち」をモチーフにした話題。すだちを全員に配って、見て触って、匂いを嗅いで・・・。(送っていただいたOさんに感謝)そう、ひとりでいただくより、みんなで楽しませていただこう。と会場まで持ち込んだ。
「これ、何だ?」から始まって、「どんな食べ方がおいしい?どんな風に食べてみたい?」をテーマにみなさんから意見を出していただく。すだちとかぼすを同じと思っているような回答から、食べたことがないかも?という声から、焼き魚に絞ったら美味しいとか、お酒に合うとか、ソーメンに合うとか・・・・。それぞれの意見や体験談に、みなさん熱心に耳を傾ける。とても楽しいホットな話題のコミュニケーションだ。
この話をしている間に、それぞれ間もなく訪れる夏の訪れを予感したかもしれない。そろそろおなかもすいてきた・・・。
話題も出尽くしたところで、宿題は「すだちを使ってみる」。それぞれ今日の皆さんから出た使い方を参考に、自由に使って、実際にすだち時間を楽しんでもらう。次回、その結果を報告いただくのが宿題。
というわけで、マーサ会1回目は無事終了。
企業で働く、障がい者の皆さんの課外授業のような、クラブ活動のような・・。これまでにないカタチでの学べる交流時間。何かに触れるコミュニケーション時間。発見、気づき、感動を得て、元気に職場でも活躍してくれたらうれしい。
不定期ではあるが、次は7月に行う。企業と協力しながら、ハンディある人もそれを気にせず、元気に一緒に仕事ができる環境づくりを応援したい。

こんなマーサの会。今の時代にいいと思う。コロナ禍でもできることを、こつこつと。賛同いただき、一緒に推進してくださる企業の皆さまに、そして熱心に参加してくださる皆さんに感謝を込めて。
「楽しかった」の声をたくさんいただいて、とてもうれしい。やってよかった。
ここからはじまる。皆さんと素敵なアウトプットも・・・。



マーサの会1回目の様子(写真協力 (株)モスシャイン)
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