今どきオトコたちのおうち時間?

大好きな国のひとつは、ポルトガル。
歴史的にも、文化面でも、そして食べ物も・・・どれもとても
興味深いが、「サウダージ」という、ポルトガル独自の精神性
がすべてに行きわたっている。郷愁、哀愁、切なさ・・・。
人生を俯瞰、回顧するノスタルジックな感じがたまらない。
また約5世紀前に、この地から船にのってザビエルはじめ、勇敢なオトコたちが
世界に出航したのだと思うと、たまらなくわくわくもする。
そんなこんなで、ポルトガルには勝手に縁を感じ、初めて足を
踏み入れたときから、導かれている感じがした。

と、前置きが長くなったが、そのポルトガルにはさまざまな産業が
があるが、そのなかのひとつが、石鹸をはじめとするコスメ製品の製造だ。
ポルトガルのソープは、魚の缶詰と並ぶ、世界で知られる名産品である。
思い起こせば10年ほど前。リスボンの街角。香りのよいさまざまな種類の石鹸が雑貨店の軒先を飾っていた。そのパッケージの美しさも大変楽しく、やはりサウダージな世界を感じた。

さて、その石鹸を最近、国内でも入手することができ、愛用している。
最近、見ないな~と思っていたら、なんとデパートの紳士服売り場の
POP UP売り場で発見。
男性向けに石鹸をきれいにディスプレイして、コーナー展開しているのだ。
なぜ、メンズの売り場に?
売り場の責任者にたずねてみると、
このコロナで、おうち時間が長くなり、コスメに興味をもつ男性が増えてきた。そして、家時間をゆったり過ごすときに、お風呂にもゆったり入ることになって、石鹸の香りを楽しむ人が増えてきたとか???

びっくりだ。
今どきのオトコたちのおうち時間は石鹸?シャボン?
いやー、時代も変わった。
このせっけん。130年の歴史があるということでも、そのストーリー性に心惹かれるのだ。

コロナでいろんなことが変わったけれど、
男たちのおうち時間か。

リスボンの港から世界に旅立った、当時の男たちは、石鹸をまだ知らなかったかもしれないが、もしザビエルがそんな癒しの時間も知っていたら・・・と
またまた楽しい想像が膨らむ。

と、石鹸ひとつで、世界旅。オトコたちのおうち時間も心旅。

石鹸ひとつで、キレイになるだけでなく、毎日が楽しくなる。
好きな石鹸を選ぶ・・。
なんという、おうち時間のプチ贅沢。
生活の脇役が、主役になる。


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