両親がお世話になってきたケアマネージャーさんと久しぶりにお会いする。
母が亡くなったことで、このケアマネさんとのおつきあいが、業務上はこれで
終了となる。
久しぶりに訪ねてくださって、母の最期を報告した。
そして、お世話になった約一年間のこと、残された父のこと、そこからさまざまな話題に話が広がって・・、気が付けば2時間も経っていた。
百人単位で、被介護者、そして介護者(家族)に接し、さまざまな家族に関わりお世話をされるケアマネージャーという仕事。この方は、もともと看護士であったが、本人の意志と関係なく長く生かすことを目指す医療の世界から、最後まで人として生きようとすることを応援する介護の世界を選ばれ、すでに20年。
まさに介護のプロだ。意志をもってこの道に進まれた方。どうやらお母上の背中を見ての選択でもあったようだ。
そんな彼女は本当に、心から母に、そして私と妹に関わり、いつも真剣に、心寄せて関わってきてくださった。心配もしてくださった。
親本人がしたいように、そして、できる限り自宅で・・・。この助言もあって、母の希望どおりに、自宅での生活で人生を終えられたことは、本当に良かった。そして、家族には無理をしないように、介護は長いから・・。といつも励ましてくださった。
この人は、どの家族にもこんな風にきめこまやかに対応されているのだろうか。
たくさんの家族を相手にされているのに、その個別対応力と優しさと強さを、ずっとすごいと思い続けていた。
わが家族は、この何百分のうちの一でしかないのに・・・。
でも、大変迷惑をかけ、ご心配をおかけし、右往左往おつきあいいただいた家族であったため、おそらく少しは印象に残る家族であったかなとは思う。問題児ほど、記憶に、強く長く残る。というパターンだ。
彼女は最近、ワクチンを接種されたそうだ。この仕事をするからには、安心して
お年寄りに関わりたいとのこと。
本当に、いいケアマネさんに出会った。
母がいなくなっても、彼女とのご縁は続くと信じている。
「コロナが落ち着いたら、デイサービスで演奏させてもらいますね。」
母が通っていた施設に行って、母はいないけれど、お世話になった場所で
母がお世話になったみなさんに感謝を込めて、演奏とメッセージをお届けしたい。彼女との会話から、ふと浮かんだアイデア。ささやかな親孝行の続編になるだろうか。
改めて、この超高齢化社会を支えてくださっている介護、医療の世界で活躍される皆様に心から敬意を表し、感謝を伝えたい。
近々、皆さんが母のいるお寺にお参りに行ってくださるとのこと。
何百分のⅠなのに・・・。有難い限り。
問題児?の母から得た新たな出会いは、これからも続く。続くように・・・。
未来に向かう線路のように。そして、希望をつなぎ、夢を運ぶ観覧車のように・・・。