ここから新しくはじめる。

ある方が、20年前のお母さまの死から、自身の人生がどう変わったかについてのメッセージを送ってくださった。
哀しみにくれる時間ももちろんあったと思うが、それを乗り越えて、「抱きしめたくなる本づくり」というコンセプトで、自費出版の会社を立ち上げた。そしてボランティア活動をずっと継続しているのも、お母さまの死がきっかけになっているという。
彼女は、私に対して、「もう次に向かって走り出していますよね」との言葉も。
最高のエールだ。

親しい人の死は、残ったものに対して何を与えるのか。
惜しみ、悲しむ時間はもちろん必要であり、人として自然であるが、
ずっとそのままでは終わらない。
生きていかねばならない。人生は止まれない。

まさしく人生は、観覧車のように・・だ。
母の死という、ひとつの一大事が、次への起点になる。
ここから、はじまるのだ。

ふと、今、60歳になるまでに、70歳になるまでに・・・と
考え始めている自分がいる。
そう思っていると、寂しさや哀しみは薄らいでいく。その気持ちを抱きつつも、それでも生きる自分に対して、何か新たな力がじんわり湧いてくる。

5年後、10年後の自分。
どこにいて、何をしているだろうか?
なりたい自分に向かってスタートできる。考え方によっては、
しばらく何かと我慢していた自分に、再び自由が戻ってきた・・・
そんな考え方もできる。

とにかく、ここからはじめる。新しくはじめる。
新しい輪を回し始めよう。
永遠の感謝の気持ちとともに・・・。



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