告別式の朝、スマホに入っている両親と写っている写真をプリントするため
斎場近くのコンビニに行く際に、咲いていた校庭の桜。
ああ、いい季節に旅立つんだなー。
まるで、この時期を選んだかのように・・・。
プリントした写真は、妹と一緒に書いた母への手紙や、私の本やCDのジャケットなどと一緒に棺に納めた。
出棺の際、仲よくしてくださった方が、拍手と「ありがとう」の声で、
送ってくださった。
母と初めて一緒に乗ったベンツが、霊柩車とは・・・。
母は、自分の自転車をいつも「私のベンツ」と呼んでいた。
とにかく、とにかく母の願いどおりに、送りだしてあげることができたように
思う。
「お母さん、喜んで見えるよ。」
と連絡をくださった方もあり、安堵する。
そして、何より父が参列でき、最期まで見守ってくれたことがよかった。
父は突然の別れに、告別式の間、時折大声で泣いた。
「みのり愛」を歌う私の声に、父の泣き声がこだました。
長く面会できないまま、無言の別れとなってしまったが、母はきっと
父に「ありがとう、ありがとう。まさひろさん」
と言っていただろう。
桜が散る前に、母が旅立った。
81年の人生。そのうちの57年を一緒に生きることができた。
悔いなし。
母へ、心からお疲れ様でした。
※このたび、母の逝去に伴い、多くのお花や弔電、心寄せるメッセージを
お届けいただきました。母も喜んでいると思います。
私自身も、本当に励まされました。寄り添っていただき、ありがとうございました。心から感謝申し上げます。