人生初の経験が続く。
葬儀の準備をしながら、日程の詳細が固まり、親戚から交友関係筋まで
妹と分担をして、電話や訪問でこのたびのご報告。
電話口で泣き出す方、どうしたらいいかわからず母や仲間と一緒に集まっていた馴染みの喫茶店に集合され、そこで情報交換をされる方、「何か手伝えることは?」と連絡くださる方、いきなり安置室に駆け込まれて、「としこさーん」と
母に話しかける方、カルピスソーダのペットボトルを持ち込まれ「これ、としこさん好きやったんで」と、枕元にお供えされる方・・・・。
とにかくどの人も「世話になった」「この人のおかげで・・・・」「本当によくしてもらった」と、そんな言葉が出る。
母は、とてもいい人だったのだ。とみなさんの反応を見ながら、改めてその素顔を知る。母への賛辞を私が代わりに聴かせてもらっている。
そして、このように多くの方が悲しんでもらえるなんて、母は本当に幸せだと思った。
コロナ禍の葬儀は、なかなかむつかしい。
どこまで声をかけるのか・・・。
どれも初めてだらけではあるが、母にとって、母の人生はいい人生だったのだと思えたことが、うれしい。
幸せな母の代理人として、皆さまからのありがたいお気持ち、お言葉を受け留め、いい見送りをしなければ。
葬儀の日取りを少しだけ、余裕をもたせてよかった。