仕事をしながら、時々、親のことで、実家にいったり、施設にいったり・・。
私としては、兼業介護(もっとも、こんなことが果たして介護か?というと疑問ではあるが)、もしくは、「ながら介護」という感覚だ。
介護というと、いかにも深刻で大変というイメージがあるが、もちろん人、家庭によりその状況は異なるが、自分の場合は、多くの方の支え、ご協力、ご支援があって、自分の生活を崩すことなく、なんとか両立できている、多少の睡眠時間が減る、行き来が増えるは今のところ、許容範囲だ。
本当におかげさまの毎日だ。
ある仕事関係の方からのメールに、
「今日は、兼業介護ですわ。」と応えると
「いやー千手観音ヘルバーですね。がんばってください」と
思いもよらぬエールが送られてくる。
思わず、京都の三十三間堂が浮かんだ。
仕事しながら、持っていく食料の準備をし、出発。移動中に電車の中でメールを見て返事しながら、あるいはネットで調べものして、歩きながら電話して、親と喧嘩して、洗濯機を回しながら、ゴミ出しをして、掃除機をかけて、デイサービスの送り出しをして・・・・その合間にピアノの練習、その合間にまた電話・・・。帰り道はマーケティングリサーチをしながら、歩きながら、歌が浮かんだらそのまま録音して、また電車の中でメール・・・最後は買い物・・・そしてスマホの万歩計を見て一万歩歩いたかチェックし、少し足りないときは、足踏みをして歩数を稼ぐ。すべて終わって帰宅したときに、「ほっ」として、濃いカフェオーレを飲みたくなる。
とそのあと、施設から連絡が入って、どきっとする。
・・とこんな日々・・・。
と、半日の自分の活動を思い出すと、千手でないけれど、確かに多くのことに、手を使い、いろんな顔で時間を過ごしている。
千手観音ヘルパーか。いい響きだ。かっこいい。
よし、これからは、これでいこう。
ちょっとしたきっかけで、なんでも楽しくなるものだ。
このヘルパー業、一番パワーを要するのが母との喧嘩だ。
これも親の脳トレのため、千手観音ヘルパーに課された任務のひとつだ。