相手をいかに、やる気にさせるか?は、常に考えどころだ。
これは、ビジネスの場面だけでなく、介護の現場も同じということが最近わかってきた。
カラダが以前よりスムーズに動けなくなってきた母。トイレに行くのがだんだんおっくうになる。加えてこの寒さ。部屋を出て、廊下を通ってトイレに行くのが
気が進まなくなり、どうしても行く回数が減る。トイレに12時間行かなかったら、作動するセキュリティも何度か稼働してしまい、警備員が出動。と、大騒ぎになる。えらいこっちゃ。
それでは困る、このままではいけないと思い、母にさまざまな手を尽くす。
「食べるときはいいけど、自分で出せないなら、人間として困るなあ」
「トイレきちんと行かないなら、おしゃれもしたらあかんわ。」
「トイレいけないなら、外出ももうできへんわ」
「トイレいけないなら、もう自宅へおいとけへんよ」
いろんな角度から、トイレに行かねばならないということを言いつくした。
母は、ある意味、危機感をもってきいていたようだ。
そこで、「これからは、トイレGOGO作戦や!」
そう、母を頻繁にトイレに向かわせることを、こう命名した。
すると、母が、「ゴーゴーって何や」と興味深げに聞いてくる。
「トイレに行こうという合言葉」
その後、母に毎日「トイレ行った?ゴーゴーやで」というと、
「はい、はい。行く行く」といい返事が返ってくるようになった。
そして、意識し、トイレにいくことを習慣づけるようになってきた。
「GOGOやで、GOGOしてよ」
と、直接でも、電話ででも、そういうと、母は反応して、「はいはい」
と応える。
なんだか、面白い。
ゴーゴーというと、トイレに行くのも楽しくなるのかな。
今、母との合言葉はこれだ。
「ゴーゴー」「はいはい」
なんだか、こっちも楽しくなってくる。
GO TO トラベルではなく、 GO GOトイレ。
元気に毎日を過ごすために、ちょっとしたことですべてが変わることもあるようだ。
親ののGO GO人生を、出来るだけ長く応援し続けたい。