冬に、名古屋から京都へ行く際は関ヶ原に要注意。電車が遅れる。
と、このことは子供の時から知っている。
関ヶ原付近の雪の影響で・・・と新幹線でのアナウンスはこれまで何百回も
耳にし、実際、列車の遅れにも慣らされた。新幹線も雪には勝てないんだ。
と思っていた。
雪といえば、長年の新潟通いのおかげで、上越新幹線の車窓から眺める雪、高速道路で降り続く雪、一般道にうず高く除雪された雪の山・・・。などなど、雪のある景色には随分慣れてきた。
また上越新幹線は、大雪の中も、放水して降り続く雪を跳ねのけ、元気に走り続ける。雪国の新幹線は、タフかつパワフルであることも知った。
初めてその様子を見たときは、「おー!すごっ」と感動したものだ。
また、新潟でのディナーショー当日など自分主催のイベントには、季節外れの雪が突然、舞い降りてきたり、そんなドラマチックなシーンも今だ記憶に新しい。
雪とは、見て美しく、共生するにはやっかいな、そして恐ろしい存在だ。
でも、雪が降ることで、いい水ができ、おいしいお酒やお米ができる・・。
雪があって、雪国の人の暮らしは成り立つ。雪が暮らしを豊かにしてくれている一面もある。
雪こそ、吉なるもの・・。と「吉雪」というブランド名を名付けた食品会社もある・・。今は亡き、そこの創業者が、熱く雪への思いを語っておられたことも、思い出される。
雪に対するわが想いは、新潟通いのおかげでずいぶんと深化したものだ。
凍てつく雪道を歩くのは大の苦手のままであるが・・・。
などなど、京都に向かう途中、米原周辺の雪を車窓から眺めながら、あれこれと
思い出していた。
そのとき、
真っ白な田んぼに、おひさまが照り付けて、きらきら光った。
この雪で、近江のお米もおいしくなるのだろう。
越後平野の広大な田んぼも、こんな風にきらきらしているかな。
雪というだけで、滋賀にいながら、新潟にもいる。
雪のノスタルジー。往く冬を愛しみたい。