オンリーワンのアルバムギフト。

中学一年ではじめて習った英語で、「an album」という単語は早く授業に
出てきた記憶がある。
アルバム・・。一般には、写真を整理して集めたもの。
当時は紙焼きを分厚いアルバムに貼り付けて、成長の様子を楽しんだり
したものだ。
どこの家庭にも存在したアルバム・・・。
今や、そのアルバムたちは、押し入れの中や段ボールの中に入れられて
もう見ることがない・・。と、そんなことはないだろうか?少なくてもわが実家ではそういう状況だ・・・。

アルバム・・。その言葉はなんともノスタルジーにあふれ、心癒される。
写真だけでなく、音楽の世界でも使われる。
だんだん少なくなってきたCDや、
コレクター向けの媒体と化しつつあるレコードでも、作品を集めたものを
「アルバム」と呼び、親しんできた。昭和の懐かしい歌番組でも
「〇〇〇歌のアルバム」なんてタイトルもあった・・玉置宏さんをなぜか
思い出す。

さて、つい最近、写真アルバムが届いた。デジタルフォトブックというものだ。
しかも、20年以上前からの私の写真を集めたもの。
長年ずっと見守ってくださるA.Tさんが、その方ご自身の目線で、私のアルバムを作り、送ってくださった。
コミュニケーションクリエイターとして生きてきた自分の、とくに東京時代の
さまざまな交流、活動の横顔を撮り続け、それを整理してくださったのだ。
30代、40代の自分の顔がたくさん。その当時お世話になっていたみなさんに囲まれ、笑顔がいっぱい・・・。見ながら胸がジーンと熱くなる。

世界でひとつのアルバム。
自分がまとめたアルバムとは違う、なんとも言えない味わいのある
あたたかみのある編集。
写真1枚1枚に、その当時の自分がいて、恥ずかしいことも含め、
さまざまなことが思い出される。
京都、東京、岐阜、大船渡・・・。遠方であろうが、カメラ持参で
各地での活動を見守ってくださった。
そんな応援団、保護者がいてくださることに改めて頭が下がる。

写真一枚一枚は自分だけでなく、一緒に過ごした人との共通の思い出に
なっていることにも、静かな感動を覚える。

思いがけず、最高のギフトをいただくことで、
自分の来た道を振り返り、もう戻れないことを確認しながら、
出会ったきた全ての人に感謝をささげる。

アルバムは、自分と向かい、周囲に思いを巡らせるステキな
コミュニケーションツールだ。
まさしく、抱きしめたくなる1冊をいただいた。



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