ようやく、やっと、ついに。長い4年が終わった。
お金を払って観ることはしない、冗談か悪夢が繰り返される、でも映画だからと思いたくなるような、まさにそんな長編映画のような4年間だった。
これが映画のままであったら良かったのかもしれない。
でも、現実だ。
そして、いつかこの4年間のことは、映画になるだろう。
アメリカという国は、この間に大きく変わってしまった。
とくにクライマックスとして、1月6日の議事堂への襲撃事件は、
911を思わせる歴史に残る悲劇であった・・・。
人生の多くを政治家として生きてきた新大統領。
その職の頂点である、大統領の座に、今このタイミングで
就任するというのはどんな気持ちだろう。
同じ座に就くにも、いろんな環境、タイミングがある。
そういう意味では、今のタイミングだからこそ、この職に就かれることになった。何かが違っていれば、そうなっていなかったかもしれない。
家族を次々と亡くし、哀しみ多き人生であったようだ。
大統領就任式の前に、亡き息子のゆかりの地で、涙をぬぐっておられた姿が
あまりに印象的であった。ひとりの人間としてのプレジデントを感じた。
その涙はその家族らへの思いとともに、この分断された大国を、これから自らが率いていくことに対しての、強い使命から流されたものだろう。と、私はそんな風に見ている。
ある学者が、バイデン氏は政治を当たり前のものにしてくれる。政治とは日々のことであり、つまらないものであると気づかせてくれる。そこからさまざまな
暴力や暴動は減っていくのではとの見方を示していた。
そうであってほしい。
政治とは、ショーでも映画でもなんでもない。
誰もが安心して平和に生きることができる国づくりだ。
アメリカをそれぞれにとって、アメリカンドリームを追い求めることができる
自由の国に。
そしてアメリカンファーストではなく、相手を大切に。
世界が支持するアメリカに。仲間としてのアメリカに。なってほしい。
大統領の涙。
キリスト教的な言葉を借りれば、まさに派遣された「大統領」という仕事。
バイデンさんにとっていい人生が開かれるように。
そして、個人的にはパープルカラーで就任式に臨んだ、同い年のハリスさんの
ことも心から、応援している。彼女の活躍を心から応援している。
それにしても、バイデンさんも
英語で話していても、しみじみ伝わる素敵なスピーチだ。
人生がかかっている。命がかかっている。
それを感じる。
アメリカの明日に、世界の明日に新たな光を期待して・・・。