すべて、視覚からはじまる。

毎朝のように、早朝にクラシック番組を流しながら仕事をする習慣がある。
ピアニスト、歌手、バイオリニスト・・・。さまざまな演奏家について
知り、学ぶ。
まず、第一印象が大事だ。見た目。容姿はもってうまれたものであるが、
衣装や表情・・・これらでかなり印象は変わる。
音楽家とは、見えない世界を表現するから、その演奏者はその世界のイメージを
表現している方がより伝わる。
以前、あるピアニストが庶民の人生を描いた作品を弾くのに豪華な衣装は不釣り合いだとして、それ以来パンツスーツで演奏をするようになったという話を聞いたことがあり、大変共感したことがあった。
演奏者がそれぞれ衣装にこだわったりするのは、自分の思いの表現である。
見た目がすべてとはいえないが、視覚的アピールは演奏上、大変重要だと思っている。
醜いとせっかくの演奏が・・。見られていることを意識しながら、表現する。
演奏という仕事は、なかなかむつかしい。
その音楽は、私たちの生活に不可欠な存在だ。
心豊かに、人生を楽しく、導いてくれる。
ときに癒し、ときにエナジーを、聴くものに与えてくれる。
目に見えず、瞬間に消えていく、その芸術の力は凄い。
そこでの見た目は重要なのだ。
あまりに見続けられない場合は、目をつむって聴く。そんなこともある。

見た目という話から、音楽以外で、こんなことも浮かぶ。

料理。こちらも人が生きる上で不可欠な存在だ。
こちらも人に栄養とエナジーを与え、そして笑顔と幸せをもたらしてくれる。
この料理も、実は第一印象が大事だ。
どうやら、人が美味しいと感じるのはほとんど視覚による。
実際の味より、見た目で人は美味しさを想像し、感じる。
見た目まずそうな料理は、実際まずいということになる。

だから、料理店では、ケーキ店では・・・どの店も見た目を重視
している。

最近、音楽と料理の関係に興味があり、両者をそんな目で見始めている。
いずれも、瞬間が永遠。人を幸せにするという点では人類上、最高のギフトだと思うが、いずれも見た目が決め手になるのだ。
つねに見られているということを忘れずに、表現していかねば。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク