介護、ときどきピアノ。

出張から戻った翌朝は、親の食べ物を作って、実家へ向かう。
デイサービスに出かけるまでの間、いつもどおりの価値観のズレ
から、口論も毎回の恒例行事となった。
とにかく、ヘルパーさんの助けを経て、なんとか無事送りだす。
そこから、想定外の雑用がはじまる。
1時間で終えて、移動しようと思っていたが、そういうわけにいかず。
洗濯ものを室内ではなく、屋外に干してほしいとの要望。
昔の人は、室内干しとかはダメで、おてんとさまの下で洗濯物を干すのが
鉄則だそうで・・・。
ということは、乾くまで、待っていなければならない。

晴天であっても、母から頼まれた洗濯物が天日で乾くまでには
半日はかかるため、その間積み残した雑用にとりかかる。
片付けやら、父の施設への訪問やら・・・に時間を費やす。
どこからどこを介護というのかはわからないが、とにかくなんやかんやと
すべきことが続いている。
そして、ひと段落ついた。
よし、おいしいコーヒーを一杯。とても美味しくいただく。
そして、残った時間はピアノの蓋を空けて、おもむろに弾き始める。
介護、ときどきピアノ。
これが最近の地元ライフだ。

ピアノを弾いていると、子供の頃の両親のことが思い出されて、胸がいっぱいになる。
どんな思いで買った、どんな思いで習わせた・・・
そんなことを思い出し、
長い時間が経ったのだと改めて思う。

三十分も弾いたら、リフレッシュ。
とともに、このピアノを買い、習わせてくれた親は大切にせねばとの
気持ちも強くなり、今朝の喧嘩のことは帳消しになる。


そして、また雑務へ・・・。

これからもしばらく、介護、時々ピアノ。の生活をおくる。
ピアノの時間が長い方が良いのだけれど・・・・。

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