一人の人間。二人として同じ人はいない。
みんな、世界で唯一の存在。
世界を見渡すと、恐ろしい争いが今も続き、そのかけがえのない命を
奪い去る事件や、食糧難で生きることができず生きる道を断たれる
・・・という悲しい事例もなくなることはなく、
改めて、人はそれぞれ、世界にただひとりの大切な存在なのに・・・
と思うと、本当に心が痛い。
世界にたった一人のいのちといいながら、一方、人は、そのいのちを
ときに、軽視する。
一方、身近なところに目を向ける。自分のまわりにも、世界に一人の
人がいてくださる。
ご縁があってこれまで出会ってきた多くの人たちが、まさにすべて世界に
ただ一人の人・・である。
親も、兄弟姉妹も、パートナーも、友人も、上司も、後輩も・・・。
とくに長きにわたって、ご縁が続いている人は、まさに自分にとって
世界に一人の、かけがえのない人である。
その一人一人を、今一度、もっと大切にしなければと思う今日この頃。
いのちには限りがある。
誰かがいてくれることを当たり前として、相手に接してきていた若い日々・・。
多くの人とつながることが価値と思ってきた時代もある。
しかし、その数よりも、ひとりの価値がいかに大切かを改めて思う。
そして、
今、周囲を見回すと、いつか別れなければならないと思う人たちが
増えてきており、自分はその人を、世界に一人の人として接してきただろうかと
思うときもある。
いつか別れる。世界に一人の人がいなくなるのだ。
誰かが、「生きるとは死に向かうことである。」といっていたが、
例外なく、そうである。
だから、今、この瞬間を、この大切な存在に対して、もっともっと・・と
思う。
優しい気持ち、受け入れる気持ち・・・。
まだまだ修行が足りないが、そんな思いがしんしんと積もっていく秋の日だ。
世界に一人・・・だから、代わりはいない。
今日も悔いなく、世界に一人の人達と向き合い、生きたい。
今日は、施設でのボランティア演奏。世界に一人の人たちに
しっかり向き合い、感謝の気持ちを捧げたい。