自分の歴史と向き合う1枚。

実家で片付けものをしていたら、「昌子の写真」とマジックペンで
書かれていた段ボールの箱があり、なんだろう?と思って、開封したら、
こんな写真が入ったフレームが出てきた。
フレームは、NYのギフトショーで知り合ったフレーム工房のもの。
写真は2001年9月17日と私が書いている。
そして、この写真に当時の仲間たちが、寄せ書きをしてくれている。
筆跡を見ると、元上司から、デザイナーさんやカメラマンや・・・
お世話になっていた企業の社長さんや・・誰だったかが思い出せない
お名前もあり・・・。そして、もう今はお会いできない方も・・・。

片付けの手を休め、この写真フレームをじっと見つめた。
こんな記念すべきものがあったのをすっかり忘れていた。
遺影にするにもいい感じの写真ではあるが、寄せ書き付きというのが
びっくりだ。
さて、この2001年9月17日。
グラン・ルーの3周年記念日だ。
6日前に、NYの同時多発テロ。なんとか帰国して、食事会をしたようだ。
NYの危機をニアミスで逃れて無事帰国できたあとの、ありがたい
記念すべき1枚だ。

あれから19年。来年は20年を迎える。
世界はあの日から分断への道を歩み始めた。
その中で私はなんと、ありがたい運に導かれ、19年も元気に自由に生きさせてもらっているのだろう。
その感謝の気持ちと、当時の自分を見つめ直し、なんともいえない嬉しい気持ちが湧いてきた。
30代後半。あれから年輪を重ねているが、この1枚に負けないように生きなくちゃと背筋が伸びる。

自分の歴史。
親の介護のおかげで、忘れていた1枚に巡り合うことができた。
実家に送りっぱなしになっていたことすら、忘れていた。

いい顔して、生きていきたい。
サインをしてくださった皆様の中には、もうお会いできない方もいるが、
できれば、皆さんと早めに再会しておきたい。
ありがたき、2001年9月17日。グラン・ルー3周年の1枚。
ずっと多くの方に見守っていただいて・・・ただただ感謝のわが人生だ。

この写真、気に入った。
しばらく、身近においておこう。



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