墓参りのきっかけづくり

町はそろそろ、クリスマスモードだ。
例年11月になれば、ツリーやさまざまなオーナメントでお店たちが美しく彩られ、人々にも笑顔が生まれ、町も賑わう・・。
今年はどんなクリスマス、年末年始になるのか?
一足先に賑わっているのが、造花店だ。
東京に住んでいた頃ならば、浅草橋界隈にこれらを扱う店がたくさんあり、
仕事でもよく通い、ディスプレイ用品などをよく調達し、企画にも活かした。

さて、そんな店が名古屋にも何軒か存在することを最近知った。
たまたま、栄の中心にある造花店に入った。これまでは素通りしていたが、
店頭のクリスマスオーナメントが目に入ったからだ。
それがきっかけで店内に引き込まれ、その造花ワールドに驚いた。
実にさまざまな種類の造花が店内を埋め尽くしている。
造花もこのレベルまでいったら、すごい。

そりゃ生花の方が好きではあるが、でも、この再現技術は素晴らしい。
あまりのリアルチックな花に感心しながら、しばらく店内をうろうろ・・。
そこに仏花をみつける。仏花も造花か・・・。
「これ、いいね。いつも行けない人にはこういう花もありやね」
名古屋に引っ越してきてから、なかなか千葉のお墓まいりに行けず、
また遠いから、とご無沙汰していたが、この花をみつけたら
相方の行動が変わった。
「これ、持って今度行こうよ」
と背中を押しながら、故人の好きだったあじさいや、かわいらしい
小菊など あれこれ合わせながら、気が付けば真剣にコーディネイト。
どれがいいかと真剣に考え始める相方を見て、あ、これはお墓参りに
行くな~。と安堵。

造花のすばらしさに出会ったのおかげで、お墓参りに足が向く。
どんなことがきっかけで、背中を押されるかわからない。

名古屋から造花をもって、千葉のお墓参り。
その造花に線香やマッチや・・・。早速準備をしている姿に
さらに安堵した。

造花。生花の方がいいに決まっているけれど、様々な事情で造花が
活躍する場がまだまだある。
もちろん気持ちは生花を届けるのと、何も変わらない。

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