40年ぶりの再会。高校時代の同級生が、コンサートに来てくれた。
バイオリンを専攻していた友。在学中は他の同級生と同じように接し、
個人的に親しく話したり、プライベートな話題を・・ということも
なく、いわゆるいいい距離感での同級生。
でもいつもバイオリンを背中に、静かに行動する姿や
真面目な勉強ぶり、落ち着きある、印象の強い人であった。
そして、バイオリンをもって立ったときのすっとした感じが
カッコよかった。楽器を持って歩くということへの憧れがあった
せいかもしれない。
そんな彼女から、最近、突然ホームぺージから問い合わせがあり、
それをきっかけに久しぶりにやりとりがはじまり、今回のコンサートに顔を
出してくれることに。
演奏終了後、カフェで待ち合わせし、久しぶりに話しはじめる。
不思議なものだ。高校を卒業後、まったくご無沙汰していたのに、
今は還暦に近い二人が、その空白の時間がなかったごとく、親しく話を
している。
高校生のときには、話したことがなかったような話題が次々飛び出し、
盛り上がる。話題が途切れないことがすごい。
お互い歩んでいた違う世界で、それぞれが成長してきたのか。
とにかく充実したうれしい時間となった。
昔のことも知っている、そして尊敬できる間柄。
お互いインデペンドな人生を目指してきたことも、大きな共通点。
40年前に出会い、今、再会。
ひと回り?成長したお互いが、刺激を与えあい、応援しあえる。
この関係はなんと素敵だろう。
音楽の世界で生きてきた彼女と、アウトローな道に進んでしまった私であるが、
それぞれが人生をぐるり回り、そして今、原点に立っているような・・・
そんな気がした。まさに、人生は観覧車のように・・・だ。
親が与えてくれた「音楽」という道を、活かさねばと思っている点も
共感、共有できる点。
変わらぬ友の存在が、とてもうれしく、東京から離れ、地元に戻っても
いいことがある、よかったと改めて思った次第。
彼女が奏でるバイオリンの音色も、ぜひ近いうちにきいてみたい。
きっと生きてきた年輪とともに、深みのある音色を聞かせてくれることだろう。
「バイオリンはいいね。私もやりたかった。持って歩けるし」
「バイオリンは単音。ピアノはオーケストラのようなもの。今尾ちゃんはやっぱりピアノじゃないとね」
そんな彼女が、ブログに綴ってくれた言葉。とてもうれしい秋の便りのようだ。
秋は実った人同士の、再会の季節かも・・・。
40年という歳月がもたらすもの・・・。このGIFTに感謝を込めたい。
https://y-violin.info/2020/09/14/20200914/