ドクターの「ラポール」に学ぶ

最近、お医者さんの診察を横で、脇で見せていただくことが増えている。
それは、親の通院に同行するときのことであるが、幸か不幸か、様々な先生に診ていただくことが急に増え、総合病院から町の医院まで。見ていただく専門(科)もさまざまで、新しい先生の診察に同行するたび、こちらはいい勉強になっている。
まさに、現場で見るコミュニケーション学のインターン生のごとく・・だ。
そう、ドクターのコミュニケーションの取り方は、大変参考になる。
いい先生は、患者とのいい関係をすぐにつくることができる。
昔、仕事で「ラポール」という言葉に出会い、これをある冊子のタイトルにつけた。この言葉はフランス語の rapportであり、お医者さんの診察のときに使う言葉だとその当時は覚えていた。
今改めて調べてみると、やはり心療内科の先生と患者の関係を表現した言葉で、両者が和やかでいい信頼関係にある状態を言うのだそうだ。
なるほど。先生の巧みな、見事なコミュニケーション力で、患者の緊張も解けて、信頼関係が生まれる。これがないと、治療も進められない。信頼感をつくる。これが治療のための第一歩だ。
ドクターには、知識や手術の技術ももちろん重要であるが、ラポールできる力こそが大切だ。
どうせ患者である親についていかねばならないならば、その場をしっかり勉強しよう。ドクターの言葉のかけ方、同意の仕方、話ももっていきかた・・・とても参考になる。
コンサルティングの仕事も、ラポールの精神のようなものは求められる。
信頼感が生まれることで、いろんな話が聞こえてくるし、情報も入ってくる。
そんなことで、病院・医院に行くことは、いろんな刺激になる。
これまでで学んだことは、ラポール状態を築くには、とことん寄り添いの精神が必要ということ。医師だからといって、上から目線であったり、患者を見放したような対応をすると、関係はつくれない。また、いいラポール状態になるには、
まずは聞く。ということからはじまる。その投げかけの言葉も、やさしく・・がポイントだ。

と、これらの学びを生かし、親ともラポールな関係になれたらいいのだけれど、距離感がないと難しそうだ。 感情的にならないことも重要だ。
コミュニケーション実践について、介護、医療の世界から学べることは、実に多い。

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