実家を整理し、こちらでも仕事や活動ができるようにと動き始めている。
毎日は難しいが、週に何度か、こちらも活用する。
とくに、40年近く別居していたピアノたちとのひ久しぶりの再会は、
大変うれしい。
部屋を整理しながら、長らく弾かれていなかった鍵盤を押したとき
懐かしい響きに心が震えた。鍵盤は練習を続けていた頃と同じく、黄ばんでいる。
子どもの頃から、毎日数時間以上、向かい合っていたあの時代。
努力していたなあ。何があってもピアノの前に座ると自分の世界があった。
親に怒られても、ピアノを弾いていれば、すべては収まったなあ・・。
そんな自分を思い出し、あの一心不乱のときと比べ、
今の自分はどうだろうかと・・・と反省もする。
この長き別居から、今、新たな新生活を考える。
ピアノを死ぬまで弾き続ける。
もっと活動の場をつくる、広げる。
人々に感動を伝えることをもっと増やす。
そんなことを思いながら、ベートーベンやショパンを記憶のままに
辿る。かなり怪しい暗譜。
しかし、暗譜しているといつでも弾ける。
コロナ後の展開。
経済優先で走り回っていた時計と違う時計が動き出す。
私にとってピアノとの対面は、違う時計が動くこと。
より内面に、より深く、より心豊かであれ。
久しぶりのピアノはそんなメッセージを投げかけてくれる。