ある経営者。このたびの株主総会で、長らく担ってこられた代表取締役という役割から卒業された。
その前夜に
「これまで、本当にお疲れ様でした。」
と感謝のメッセージを送る。
すると、すぐに以下の返事がきた。きっと翌日のことを考えておられたのだろう。
「明日は本当に最後の株主総会となります。人生も仕事も常に決めて生きて来ました。人生の最後は『まぁ〜良かったかな?』と思れば良いと思っています。」
とのメッセージ。
そう、自分からやめる。と決められたのだ。
この経営者と出会って20年近くになる。
この方のおかげで、私自身、自分の価値を高めようと努力できるきっかけを
いただいたと思う。
またこの企業のすばらしさを、その人を通じて心から実感することができ、
理念に共感し、長きにわたり、応援、伴走することに喜びを感じることができた。
企業は永遠に存在しなければならない。だから人の交代はあり。
この世代交代を心から祝福し、感謝し、そしてこれからも自分ができることをしていこうと思う。
この経営者との関係は変わらない。
肩書きは、人を変えることはない。
素晴らしい人であれば、人はついていく。人が集まる。
長年大変お疲れ様でした。
総会での退任のあいさつを聞いたとき、
会場で鼻をすする音があちこちで聞こえた。
私もその一人であった・・・。