新型ウイルスの影響は、社会のすみずみにまで及んでいる。
たとえば、高齢者施設。
高齢者にとって危険なウイルスであるということで、お年寄りが楽しみにしているデイサービスも休業になり、外出も禁止。
動くのが好き、それを楽しみにしているお年寄りにとっては、いきなりの監禁生活になり、かなりのストレスになる。
これは、急に学校が休業になってしまった子どもたちと同じだと思う。
施設入所者にとってのストレス・・・。
ほどほど元気な状態で、自宅でもない空間で、外気に触れることができない生活が続くのは・・・。
そんななか、ちょっとしたことをしでかす。
それを家族が知り、施設に駆けつけ、本人に対して、つい怒ってしまう。
「なんで、そんなことするの!もう絶対せんといて」
などなど、施設にいることを忘れ、自宅でやっていたような家族での言い合いが
始まる。
その様子を施設の人がじっと見ている。
この家族喧嘩?もしばらくしたら、おさまる。
そして、最後は普段通りになり、笑って帰路に着く。
あとで父から何事もなかったように
「今日はありがとう」
と、珍しく電話が入る。
ウイルスのせいで、監禁状態になり、家族の面会も控えめだったこと、
デイサービスなどの活動が休止だったこと、
外出ができないこと。
などが重なって、年寄りのストレスが倍増する。
元気な人は行動を自分で制限すればよいが、いわゆる社会的弱者は
普段以上に不自由になってしまうのだ。
コロナウイルスの影響で、親のストレスに触れ思ったこと。
喜怒哀楽がある人生が、ストレス解消になる。閉鎖的な毎日を送ると
それもなくなる。
喜怒哀楽。それが人生。怒りや哀しみは少ない方がいいけれど
それがあるからより一層、喜楽がありがたく思えてくる。
まだ、家族で喜怒哀楽の瞬間を共有できることは幸せか。
小さな人生のこのイベントをいくつもいくつも過ごしながら
いずれは終わる日を想像すると、なんともいえない気持ちになる。
だから、今 逃げないで向き合う。
父も耐えてがんばっている。
生きるとは・・・試練であり、なんだろう。
まだ、やっぱりわからないままだ。