マスクで接客の苦難。

この三連休。せっかくの令和最初の天皇誕生日という本当はおめでたい日のはずであるのに、いろんな行事が中止になってしまい、外出を控える人も多いようだ。
普段であれば、週末ごったがえす名古屋駅直結のデパートも、まるで平日の昼間のような静けさ。
食品売り場はまだ来店客が入っているが、それ以外のフロアはがらがだだ。
週末大変にぎわっている化粧品売り場も対面販売は今は停止だそうで、
売れるものも売れないという状況。
マスクをしての接客。
本来は口元が見えないと、失礼ということで、何があっても、販売する側はマスクをすることはないが、今回は、本社からの要請でスタッフがみな、マスクをしている。
何とも異様な光景だ。
人間が人間と交わることを禁止している・・まさにコミュニケーションの観点からもマスクは・・歓迎されるものではないが、今は仕方ない。

ある売り場に用事があって、出向き、他のお客さんがいないため、何気なく
声をかける。
「大変ですね~。こんなん、いつまで続くやろ」
マスクをかけた販売員が よく声をかけてくれたといわんばかりに
「そうなんですよ。本当にえらいことです。お客さん来ないんです」
 駅の近くのデパートは危ないと思って自粛する人もいる?ようで。」
「マスク大変やね、接客しづらいでしょう」
「そうなんですよ。まず、蒸れるし、化粧も落ちるし・・・。」
「ほんまやね。本当にこれずっとしていると気持ち悪くなるよね。
 取りたくても取れなくて気の毒やね」
「今の季節はかろうじていいけれど、
これから暑くなったらたまりません。しかもマスクは、自前です。
結構大変なんです。いつまで続くことやら・・・」
そうなんだ。マスクは会社から支給されないのだ・・。毎日のことで
しかも入手も大変・・・。
ま、マスクは公的な衛生面もあるが、自らを守るということでは
そうか・・・。
「大変だけど、気を付けてがんばってね。」
とそう声をかけると、そのスタッフは目元で大きく笑ってくれた。

苦しさを笑いに、少しでも元気に変えるための、たわいもない対話。
マスク不要の、普段の売り場に早く戻ってほしい。
ずっとしなければならない状況だけは、なんとか脱したい。

マスクコミュニケーション・・・いつまで続くやら・・・。

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