作品と商品は違う

あるデザインのコンペティション会場に向かう。
応援している企業さんたちが、そこにエントリーし、挑戦したからそのアウトプットを見ておかねばという理由。
モノづくりをする企業にとってだけでなく、起業したばかりの人にとっても
公的な場に自らの商品をご披露することは、いろんな方の目に触れ、意見をもらえるという点でも有意義だ。
その日に向けて、全力で新作の試作を完成される方もおられ、そのひたむきさに頭が下がる。

会場に展示されている商品、作品・・・。
どちらかといえば、作品が多いような印象を受ける。
もちろんアイデアレベルではなく、完成したカタチにはなっている。
ここで高い評価を受けることは今後のビジネスにも、大いに役立つ。

ある出展者から相談、質問を受ける。
「この〇〇、どこで売ったらいいと思いますか?」
へ?それも想定しての出展ではないの?
まず、思いをカタチにすることが優先。
そしてそれをどこに、どのように売るのは・・はこれからという方も少なくない。

思いをカタチにするところからはじまる場合、マーケティングから商品が生まれる場合。ひらめきや感性は大変重要であるが、使う人の顔が見えていないで作ってもそれは売れない、伝わらない。

作品か商品か。

この定義について改めて考えた。
そして、デザインの役割。

いずれにせよ、思いを形にするのは伝えたいから。

その応援をカタチができてからはじめるのは、たやすいことではないが
ここからスタートする人の応援もしていくのも大切な仕事だ。

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