台湾と日本は隣町。

目を細めすぎたな~とちょっと失敗のワンショットであるが、私の人生において貴重な1枚だ。

一緒に写っていただいているのは、台湾の流通の父と言われている徐さん。
現役時代、30年にわたって台湾のコンビニはじめ、多くの流通業の礎を創り、台湾の人々の暮らしを便利に豊かになるよう導いたリーダーである。
私が30代半ば、今から思えば運命的ともいえるめぐり逢いをいただき、
仕事で8年余り、台湾へ通う時代をいただいた。言葉もままならぬ自分が海外の企業と仕事ができるなんて、今から思ってもありえない経験をいただいたことが、自分のその後の人生を変えた。
そして、時代が変わり、役割が変わった今も、連絡を取り合い、日本で、台北で再会し、互いの元気を交換している。
現在は台湾で自らの塾も主宰され、幅広く社会貢献もされている。
サラリーマンがこんな大企業集団のトップになるものか?と日本人サラリーマンから見ても憧れる勇気ある生き方をしてきた方である。最近は日本のメディアでもその生きざまが取り上げられているようだ。
努力すれば、人生を変えられる・・との持論は、心から共感する。
最近執筆された本について、香港との関係について、台湾という国について・・議論はつきず、気が付けば2時間半以上も語っている。
「ああ、楽しかった、面白かった」
という言葉をいただくが、全部日本語で楽しまれているところが凡人とは違う。
「いつか、日本に住みたいですか?」の問いに
「いや、もう私の中では、日本と台湾は東京と大阪みたいな感じで、国境はないから・・・」日本のことをこよなく愛する人が台湾には多い。日本と台湾は外国ではなく、確かに隣町のようだ。

最初は仕事で出会ったのに、いつの間にか、家族ぐるみであり、友達であり・・。本当に私にとっては宝の時間。
障がい者の人たちが心を込めてつくってくれた、グラン・ルーのロゴ入りのマフラーをプレゼントしたら、喜んですぐ着けてくれた。「いいねえ。あたたかいねえ。今尾さん、センスいいねえ・・」いろんなことが伝わることが、本当にうれしい。

人は国境を越える。国が越えるのではない。徐さんの背中を見て、私ももっともっとがんばろうと気合いを入れた。

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