「果て」で出会う感動。

京都の冬は寒いから、観光客は少ない。
と思っていたのは、ふた昔前の話か。
温暖化の影響もあり、過激なインバウンドのせいか、季節を問わず
訪れ続ける人たち・・・。
京都の町は変わってしまった・・・と嘆きたくなることが多いなか、
今回は京都らしい時間を過ごせる瞬間に出くわした。
寒い、天気の悪い、今にも泣き出しそうな空の12月。まだお店も
開いていない早い時間。9時ごろの嵐山。
まだ観光バスも、団体客もたどり着いていない時間帯。
久しぶりに渡月橋を手前から見る。
ああ、少女時代から憧れであった京都の代表的な顔。
20年前に、この近くで海外のマーケッターたちとの会合を開催し、
京都はなんと素晴らしいと感謝された貴重なひとときが頭に浮かぶ。
そして、渡月橋と反対側に歩き続け、竹林に向かう。
ああ、京都の嵯峨の竹林・・。ああ、こんな世界もあったのだ。
続く竹林を外国人観光客が撮影しながら歩いている。が、まだ少ない。
こちらも楽しみながら歩ける空間・・。
あまりに懐かしく、昔のままの京都に触れ、
やっぱり感動には静けさが不可欠だと実感。
明治から昭和にかけて、大活躍した大スターの邸宅跡・庭園も
歩いてみる。
大スターがなぜここに庭園を造ろうと人生をかけたのか
わかるような気がする・・。

と、京都は果てで楽しめる。

時間の果て、場所の果て・・。

真ん中ばかりにいては、見えないものが見えてくる。

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