父と話す、宝の時間。

出張もなく、2~3時間ゆとりが持てそうな日は、1時間かけて父の病院に行く。
気になって行かないより、ちょっと無理しても行った方がいい。
リハビリでお世話になり、1か月半。入院してからは2か月半。
入院生活に慣れることは決してよくないが、穏やかな日が過ぎているような感じがする。
病院の窓からは、木曽川が見え、空も広く見え、日差しも入る。
この風景が、父を毎日癒してくれているのだろうと思いながら、眺める。

元気だったころは、そんなにいつも話さなかった。
すぐ喧嘩になった。
しかし、今、少し弱った父は、とても素直で、会話をしていてもちゃんと通じる。
気が付けば、いつも父を励ましている。
「歩けるようになったら、家に帰れる。だからがんばって。」
今、父にはそれを言うことが薬となる。なってほしい。

83歳の老人に無茶を強いる気はない。でも、奇跡は起こるかもしれないし、努力していれば、絶対に道は開ける。と信じていたい。
これまで、こんな時間はなかったかも・・・と思うと、この時間はお宝だ。
いつか、こんなひとときも思い出になっていくのかもしれないが、
今は、こうすることが、私にとってもいい時間だ。


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