そばスタンドでパワーチャージ!

「立ち食いそば」この言葉は、どうも今いちだ。
立ち食いというと、食い逃げ?のような、いずれにせよ、お行儀はあまりよくない。立ち飲み、というから、立ち食いなのか。ま、いずれにせよ、男言葉?
今やがんばる人のファストフードが、立ち食いソバ屋もとい「そばスタンド」だ。

実は、私は20代から30代の会社員時代、このスタイルのソバ屋さんや、牛丼チェーンには本当にお世話になっていた。
立ち食いソバ屋のカウンターは、男性仕様になっており、背が低い私には姿勢よくいただかねば食べられない空間ではあったが、その速さと安さと、店によるがまあまあ、いけるという点で時間におわれる日々、何度も足を運んだものだ。当時は男性客しかいないので、ちょっと恥ずかしい感じもあったが、最近では街角のこの類のお店にも、女性を見かけるようになった。

名古屋駅のホームのきしめんは美味しいことは、よく聞いているが、出張時代はわざわざ来ているのに、ホームで食事を済ませるなんてもったいないと思い、今となれば、自宅が近いのにわざわざ、ホームできしめんを食べるという発想にならず、もう何年も立ち食いソバにはご無沙汰していた。

が、このたび、燕三条駅で30分時間ができてしまい、今食べておかないともうタイミングが・・・。そこで目に飛び込んだ立ち食いソバのお店。
もう何十回も通っているが、入ろうと思ったことはなかった。知り合いがいたら恥ずかしいとも思った。
今回は、食べたい!と思い、勇気をもってお店に近づく。
すると券売機がある。お店は一人で女性がきりもりされている。
一瞬迷ったが、ここに来たら、カレーの麺類を食べるのが正解だろうと勝手に思い、カレーそばのチケットを買う。
三条はカレーラーメンで有名だから、きっとおいしいだろうとの想像。
そしてチケットを渡して、待つこと3分ほど。同じく電車を待つビジネスマンが2名ほど麺をすすっている。
知り合いが来ませんように・・・と思いながら、待つ。
そして、「お待たせしました」出てきたのが、家庭でつくったようなカレーがそばにかけてあり、ネギがたっぷり。
なんともいい手作り感だ。少し寒くなってきたせいもあるが、あったかいスープが身に染みた。
とにかく、無心で(早く食べないと誰かに会ってしまうというのもあったが)
いただいた。カレーそばのスープが美味しい。ダシとカレーは良く似合う。
ワンコイン以下で、大満足し、最後の一滴までいただいて、器を返却口に。
午後5時すぎの立派なディナー。さあ、これからもう一仕事して、移動だ!
やる気もみなぎってきた。
一杯のかけそばではないが、一杯のカレーそばが疲れをいやし、元気を注入してくれた。
ちょっと孤独のグルメっぽくなってしまったが、立ち食いソバは、やっぱり偉大だ。もちろんお店によるが、駅の蕎麦屋さんはハズレが少ない。

またこっそり、寄ってみたい。


カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク