この金曜の夕方に、ある方から1通のメールが入った。
おそらく3~4年お顔を拝見していない、ご無沙汰している方からだ。
「あ!」
その懐かしい名前に、どうされたのか?と気になり、すぐメッセージを読む。
すると、今日で本当になるとのこと。定年退職と(何年か前に定年を迎えられたがそのあとも、会社に残ってお仕事をされていた)
長い間、本当にお世話になりました。おかげさまで・・・・。
という文章で、「お、これが最後?これで終わったら困る」ととっさに思い、
最終日ということは会社にまだいらっしゃるのかも?と思い立ち、会社に電話をすると、もう今日は出社していないとのこと。
どうしてもご挨拶がしたいので、連絡がとれたら、お電話いただくようにお願いし、電話をきった。
すると、すぐ携帯に電話が入る。
さきほどのメールの主からである。
「いやー、突然会社に電話してすみません。これで最後では困ると思ってしまって・・」そこから、少し話すことができた。
私との関わりを大変感謝してくださって、そのおかげで、会社に広報部門もきちんとでき、メディアにもよく取り上げるようになったという報告をいただき、感謝の言葉をいただいた。
その言葉から、私もこの方にお会いした10年ぐらい前のことを思い出した。本当にいろんな相談を受けた。そのやりとりが蘇る。楽しい商品をいろいろ作り、何とか伝えようとよく頑張られたな、後身の育成もちゃんとされていたし、、、。ああ、もうそんなに月日が経ったのか。部下の方たちとはお会いしていたが、ご本人には本当にご無沙汰していた・・。なのに、こんな大切な日に思い出してくださって・・。
胸がじーんとなった。
「Mさん、これから また新たによろしくお願いしますね。今度、卒業祝いのカンパイしましょう。」
というと、元気に
「はい!」
と言ってくださり、笑顔で電話をきった。
ああ、最後にならなくてよかったと思い、メールを見直すと、会社からのメール
ではなく、プライベートのアドレスからだから、最後のご挨拶のつもりではなかったようだ。
何十年も働いてきた会社を卒業する日にご挨拶いただけるなんて、本当にうれしくて、この仕事は、時間が経っても思い出してもらえるのだと思うと、もっと今をしっかりがんばれねばと背筋が伸びた。
つとめの最後の日にお世話になった人へ、関わった人へご挨拶をする。
これはご本人にとっても大きな節目、新たな出発でもあるのだろう。
Mさん、長年のご勤務、大変お疲れ様でした。