まさか?空の親友との再会

紹介を経て、ある女性に出会った。障がい者アートを推進されている方だ。もともとは福祉施設の職員である。行き場所のない重度の障がい者を受け入れ、彼らとの関わりのなかで、それぞれがもつ表現の力を引き出し、感動的な作品が生まれる環境づくりに邁進されてきた方である。施設の管理者というタイトルであるが、物腰柔らかさも含め、大変好印象をもった。
そして、ひとめ見た瞬間から、ずっと「あ、ANNEちゃんにそっくりだ。」と
思った。ANNEとは、今は亡き、台湾人の親友。彼女が逝ってもう4年になるだろうか。彼女はアーチストであり、クリエイターであった。自分で商品を創り、
上海のホテルなどを中心にビジネス展開していた。
そのANNEにそっくりな人、本当にうりふたつの人に出会ったわけだ。
今回、そのそっくりな彼女と話しをしている間、ずっとずっと彼女と話しながら
ANNEが生き返ったような気がして、久しぶりに会ったような感じがして、仕事の話をしているのに、不思議な再会を楽しんでいるような感じがした。

世界には自分にそっくりな人が何人かいると聞いたことがあるが、まさしくこの方は、ANNEにそっくりで、しかもアートに関わっておられるということで、その偶然にも勝手に縁を感じていた。
別れ際に
「あのー、実は亡くなった親友にあまりに似ておられて・・・」
と彼女に告げると、驚かれた。
「そうなんですか~。そういうこともあるんですね。」
といって、笑う彼女は、ますますANNEにそっくりで・・。
不思議だ。彼女に会うことで、しばらく記憶のなかでご無沙汰していた親友を思い出したのだ。
きっとANNEがこの施設に、私を導いてくれたのだ。
生きていると、毎日いろんな遭遇や驚きがあるものだ。

ANNEちゃん、私は今も相変わらずにやってるよ、帰りの電車で空の親友に話しかけていた。

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