オーロラを見上げた夜は永遠に

9月11日。18年前。この日から世界は変わったといっても過言ではない。
この日から、テロという言葉が、一般社会のなかで常態化し、世界は対立するものだ、憎しみ合うものだ、人間の行動には報復というお返しもあるのだ・・と、本来、あってはならないネガティブな思考が広まるようになった・・。
国際平和、協調を唱え、多民族が活動する自由の象徴の都市NYで、あの嘆かわしい事件が勃発したあの同時多発テロ・・・。今も世界貿易センターの衝撃の記憶は、鮮烈なままだ。
この日以来、そしてその後のネットの普及により、テロの常態化は加速し、平和を目指す姿勢とは真逆の自分主義へと、世界全体が進行している。
間違いなく、9月11日は国際社会に大きな衝撃を与え、今なお、その影響を与え続けている・・。そのことが、忘れ去られようとしているかもしれない。
もちろん、被害にあった関係者だけは忘れることはない。

この日、NYに向かっていた私にとって、この事件は生涯忘れることのない、
教訓と確認の日である。
いつ、どこで何が起きるかわからないことへの覚悟が芽生えた日でもある。

生まれて初めて、「ニアミス」という経験をしながら、世界とのかかわりを
実感し、一歩違っていればどうなっていたかという緊張感と無事生きて帰れたことへの強運への感謝と・・・。いろんな感情が蘇る9月11日。
きっと同じ飛行機に乗り合わせた仲間たちも、同じことを思い出しているだろう。
この日は、私にとって、忘れられない、忘れてはいけない大切な日。
あのテロのおかげで、生まれてはじめて、アラスカのオーロラを見た。
美しすぎる広大な夜空の光が、18年の歳月を越え、私の中によみがえる。
あっちの空では悲劇が起きている、こっちの空では美しいオーロラが広がって・・。同じ空の下なのに・・・。
できればすべての空の下が平和であってほしい。
今も無事に生き、この日のことをしっかり思い出せることに感謝したい。
久しぶりに飛行機に同乗した仲間に会いたくなってきた。

生きているこの奇跡に感謝して、きちんと生きよう。
今まだNYは9月11日だ。改めて、被害を受けた方たちに祈りを込めて。

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