香港のことを何度も書いてきた。
この町は、私が20代後半から出張で訪れ、公私ともに何度も行き来し、脱サラ直前にも足を運び、モチベーションアップ。西洋の香りがするマカオとともに大いに刺激を受け、アジアでもっとも好きな街として愛でていた。
東西の文化と活気が入り混じり、本当に興味深い町だった。
何度もここで年越しをしたこともあった。
返還される前には、香港人は英語も話せ、うらやましいとさえ思っていた。
今、その香港が中国と緊張関係にあり、国際社会が見守っている。
市民たちが何か月も何か月もあきらめずに、自分たちの意志を通す行動を続け、今や学生たちが立ち上がっている。
近い将来への危機感からだ。
彼らが大人になるまでに、自分が生まれ育った、この東西文化の誇りである
HONGKONGが消えてしまうという危機感からだと思う。
彼らが授業をボイコットしたり、人間の鎖をつくり、デモ行進をする姿を見て、
人間はネット社会になろうが、最後は自分たちの身体で行動を起こすものなのだ。
そしてネットで拡散させ、その運動を大きく広げていくのだということを
改めて学びつつ、そのなかで若い人たちが、真剣に戦っている様を見て
無意識に「加油、加油(中国語で「がんばれ」の意味)」と言葉をかけ続ける。
若者たちのために、彼らの将来のために、彼らが幸せになるために、何が必要かといえば、自由。それが一番大切なことだ。
それを奪われまいと命をかける香港の若者は、日本人の気質とは違う、独特の強さをもっていることがうかがえる。
もともとのチャイナパワーにグローバル精神。これが混ざっているため、
狭く古い価値観、体制には敏感だ。
がんばれ香港の若者!彼らのことを、心から応援している。
彼らのふるさと香港が、彼らの生きやすい街であり続けられることを、香港を愛する一人として、心から祈っている。