東京を離れて2年。何が一番変わったかといえば、音楽へのリベンジ欲かも
しれない。
とにかく、音楽漬け、音楽少女の時代を過ごしたふるさとに近くなればなるほど、そのときの自分の暮らしを思い出すのだ。
そして、あの日と自分を比べる。
ピアノに関してだけ言えば、「あの頃に戻りたい」私がいる。
リストを卒業演奏で弾いた高校3年生の頃が演奏力でいえばピークだった。
そして、そこに至るまでの練習時間は半端ではなかった。
「ピアニストは1日休むと、●日分力が落ちる」と、有名はピアニストが
昔言っていたが、1日どころではない20年以上休んでいたら、どうなる?
ライブ活動などを再開しはじめたおかげで、多少は弾けるようになったが、
それでも、いざバッハに向かうと、指がまるでダメだ。
ショパンやベートーベンはまだ曲によっては勢いで、ごまかせるが
バロックはごまかしがきかない。
そのことを、今、改めて痛感し、なんとかその頃の指の力を戻したいと
思うようになった。
今さらのバッハのインベンション。小学高学年か中学生に一生懸命やって
いた教本だ。今、改めてその練習をはじめた。
55歳になった自分が、中学生の自分と対峙している。
負けへんで。絶対に間違えずに弾けるようになってやる。
そんな風に新たな宿題を課し、毎日の日課を増やしているが、なんだかわくわくもする。きっと中学生の頃は指先だけであったものが、厚みあるバッハに
なるのだろう。とにかく努力、練習ありき。逃げずに続けよう。
中学生の自分と勝負!
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