時を越えた師弟関係

上司部下というのは、文字通り上下という関係で、あまり好きではないが
組織で働く以上、どうしてもそうなる一面もある。
フラットな人間関係はもちろん大切であるが、教えていただく、指示を乞う、組織と束ねる、ひっぱっていく・・・には必要な人間関係である。

自分も会社員時代には、よき上司と素晴らしき後輩に恵まれてきた。単に先に入社したというだけでは、上司ではない。上司には上司というだけの役割、自覚も必要で、部下からもそのように理解されていなければ、いけない。
先輩と上司は明らかに違う。

それはさておき、20年ぶりに、私が若き頃にお世話になった企業とご縁が巡り、その当時の部下、後輩との交流が再会し、何ケ月かが経過。
その関係者が集い、その何か月かで感じたことを意見交換する機会があった。

元部下のひとりが、20年前の私とのやりとりを思い出し、とても懐かしく、初心に帰ったという発言をしてくれたときに、胸が熱くなるものがあった。
一度は会社をやめていった先輩に、そんなことを言ってくれるとは・・。
実際、彼とは20年間、人間関係は切れていなかった。その上で、再び
仕事を一緒にすることになった。20年の間のやりとりもあっての今日という
わけだ。とにかく、長き時を越え、心新たに、いい関係を再開できることに
この上なき歓びを感じる。

私は、ほんとうによき上司にはもちろんのこと、素晴らしい後輩に恵まれてきたのだと思い、なんともいえない、気持ちになってきた。

これからも、何があっても手をさしのべ、寄り添い、一緒にがんばっていこうと思った次第。20年の時を経ても、信頼しあえる関係はとても素敵だ。

と書いていたら、お世話になってきた当時の上司たちにも、このことを報告しておかなくちゃと思えてきた。

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