高校時代に教えていただいたピアノの先生との再会。この35年のブランクは、実はとても意味があって、先生がその間にやってこられたことを教えてくださることが、私に大きな刺激になる。
音楽の世界でずっと生きてこられている先生と、そこを外れた自分。それが長い月日を経て、再び音楽の世界で再会・・。
今回、そのなかでも先生の話題のおかげで、私の向学心、チャレンジ意欲が瞬時に芽生えたのが、パイプオルガンへの挑戦だ。
「実は、パイプオルガンもはじめたのよ~」
この言葉に異常に反応した。教会によく行き、そこで演奏させていただく機会もありつつも、パイプオルガンはまた別の世界、特殊な世界と思っていた。
また、キリスト教徒でないと無縁なのだとも思いこんでいたが、先生の情報によるとそうではないようだ。
しかも、わがふるさと岐阜県には、高名なオルガン創作者が活動され、その方の作品が今、白川という町に、開かれたオルガンとして、保存されていることを知った。
「あ、これは行かねば、やらねば」
パイプオルガンの音色は本当に好きだ。そして、足もエレクトーンを少女時代に激しくやってきたので、今も多分動かせる。
そんなこんなで、まずは見に行こう!
電車を乗り継ぎ、岐阜県の真ん中あたりにある、山間の渓谷が美しい白川町に向かう。事前に電話し、アポをとって楽器のある町民会館を訪問。
そして、ラッキーにも楽器を見せていただくだけでなく、試し弾きもさせていただいた。まだストッパー操作はわからないが、手探りでなんとか音を出し、バッハ風のメロディや自作の曲を即興で奏でてみる。
いやー、いい音、すごい、弾けるやん。
もう感動。まさに天にも昇る気持ちだ。
ということで、今年から初めている挑戦テーマのひとつは、鍵盤楽器をもっと究め、活動の幅を広げることであるが、そのひとつとして、パイプオルガンにも取り組むことにする。夏に講座などもあるようで、学びはこれから。
憧れのパイプオルガン。ぜひこの楽器に合った曲も作り始めよう。
再会した先生のおかげで、自分の音楽家魂が芽生え、育つ。ありがたい。
これで、少女時代のエレクトーン経験も、フルに生かせる。
幼き日にやっていたことが、大人になっても活かせる驚きと、やってきたことで無駄になることはひとつもなく、やる気になれば、活かす気になればいつでも何でもできるということを今回改めて強く思う。
40年前、エレクトーンに没頭していたのはコンクールで受賞するためではなく、いつかパイプオルガンを弾くためだったのかも・・・・。