元気のないペッパーくん。

2年ほど前までは、人気の的であった、ペッパーくん。
携帯ショップはもちろん、そのほかのお店の入り口で、通行客に話しかけ、
会話にも応じて、AIの最先端のアウトプットとして、一世を風靡していたはず。
今も、店舗やホテルで時折、見かけるペッパー君。
 でも、どこかしら、彼の姿勢に自信なさげな、頼りなさと悲哀を感じる。
あるホテルのペッパー君の横には大きなPOPが。
「ぼくを たたいたりしないでね」と悲しい文言。
なんだか、人間がロボットを叩く?いじめのようで心穏やかではない。
「なんでも、ぼくに聞いてね」
と発売当時はそんなPOPだったら目にしていたのだが・・・。そっちの方がうれしい。なんだかこのコピーは・・・。

時の流れとともに、珍しくなくなり、いずれ不用品となり、企業もレンタル期間を過ぎ、更新をせず・・ある情報筋によると、ペッパーくんがどんどん返品されどこかの倉庫では、在庫でいっぱいだ・・。冗談のような話、うつむいたペッパーくんが倉庫にズラリ並んでいる光景を想像してしまう・・。

どんなものでも、流行りとすたりのなかで、生まれ、終わる。
一人の人間には、はやりすたりという言葉は向かないが、人間の代わりにお世話をしてくれるロボットの流行りすたりのスピードは速い。

なんだかうつむいたペッパーくんは、悲しくて・・。
なぜか、人間の身勝手さもそこに感じた。

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