センター試験が開催されたこの週末。受験生ご本人も、親御さんも、先生方も本当にお疲れのことと思う。家庭に受験生がいると、その年のお正月は、緊張して気分的にくつろげない・・というご家庭も多いことだろう。
私のその時代と比べ、学生数は減っているといえども、受験熱は上昇し、塾に通わない生徒は少ないだろうし、韓国ほどではないが、大学受験は、高校生にとって、人生の最初の大きな難関かもしれない。
もちろん、中学、高校入学時の受験もあるため、その大変な時期は人により、家庭により違うが、みんなそれぞれに大変である点では同じだろう。
とにかく、まずはお疲れさまでした。少し休んで、もうしばらく頑張ってほしいと思う今朝。
さて、私はこの時期になると、いつも自分の大学受験失敗のことを毎年思い出し、苦笑する。
胃腸が意外に弱く、あのシーンと静まり返った会場の緊張感が超苦手で、1回目は耐えられなかった。2回目は、寒い雪のなか、朝発声練習に出かけ、調子が悪くなった。いろんな意味で、ベストを尽くせないまま、わが受験は終わった。
しかし、もし、受験にパスして、国立大学の教育学部に進んでいたら・・・
今の私はない。絶対にない。
京都に住むこともなく、印刷会社でプランナーをすることもなく、哲学に興味をもつこともなく・・・・・グラン・ルーの発想も生まれておらず、この35年間に出会った人たちとは出会えなかっただろう。
もちろん、パスしていたらしていたで、まったく違う道ができ、違う出会いもあっただろう。
が、今はこの人生でよかったと、一片の悔いもないということができる。
正直、受験勉強もまともにしたことがなかった私にとっては、すべてが必然だったのかもしれない。
受験生にいいたいこと。今はベストを尽くしてほしい。悔いのないように。
その方が自分を鍛えることになるから。がんばったという自信と力が身に付くから。
でも、結果がどうであれ、そこから自分次第で道は開けるから、大丈夫。
どんな結果であれ、大人になったときに思い出すだろう。
きっと、この試験のニュースをみるたびに、自分のことを思い出す人は多い
と思う。
私自身にとってはこの失敗記念日から生まれた幸運に甘えず、これからの人生に対し、真面目に取り組んでいきたいと思う・・。受験生にとっても、その経験を経てきた大人にとっても、試験日は背筋が伸びる。