つい最近、久しぶりに「ビリーバンバン」のテレビ生出演を偶然見つけた。
最初は、「まだ、現役なんだ~」と、白いブランコなどのヒット曲をよく聞いた小学生時代を思い出し、懐かしさで画面に目を向ける。
すると兄さんが、車いすに乗って、弟だけが立ってギターを弾き、バックバンドに支えられ、演奏しているのに気づき、それを知った瞬間から、目が離せなくなった。
弟は昔と同じように、ギターを弾きながら、透明感ある少し物憂げで優し気な声で歌い、兄はマイクをもちつつも、演奏そのものをするというよりも、弟の演奏を応援し、盛り上げようとしているのが伝わった。おそらく声が以前のように出せないのかもしれない。でも、車いすに乗った兄の存在は、あまりにも大きく、
弟の歌声を聴きながら、涙が頬を伝った。
兄弟で50年、音楽活動を続けてきて、数年前に兄が倒れ、そして復活。
お兄さんは、まだ まひが残っているようであるが、
病気の人を元気づけているような、そして視聴者に「50周年ライブで全国に行きますから、みなさん健康第一で、体を大切に」と、一生懸命話しているのを見て、車いすからあふれるパワーに感動・・・・。
元気いっぱい、若さいっぱいのかっこいいアーチストもいいけれど、老いも含め、さまざまな障害を乗り越え、一生涯、アーチストであり続けるその兄弟から伝わってくるパワーは底知れない。
アーチストには、その表現する作品への評価もあるだろう。でもそれだけでなく、そのアーチストの生き方そのものが人々に与える影響こそが、実は大きいと思う。そういう意味で、ビリーバンバンは兄弟で生み出す愛のメロデイが、心からしみてくるのは、人として・・の部分も大きいのだろう。
改めて、白いブランコも、そして大好きな「さよならをするために」を歌いたくなった。子どものときはそう思わなかったのに、年を重ねて、好きになってきている。
どうぞ、ビリーバンバンの素敵な兄弟、これからも助け合って、ご活躍ください。一生涯、アーチスト。一生涯、現役。これが私も目指す道。